抄録
我々はガンマ線や紫外線などの量子線を利用して福祉に役立つ機能性ソフトマテリアル(人工筋肉、嚥下食品、DDS用の担体などの高分子ゲル)の開発を行っている。量子線を用いるメリットとして、残留試薬がない、重合・架橋の度合いを簡単に調整できる、滅菌できる等が挙げられる。これまでの研究においてアクリル酸モノマーからナノゲルを調製し、動的光散乱法ならびに超音波音速測定法を用いてその生成過程および外部刺激応答性を追跡する手法を確立した。そこで本研究では、天然物由来の各種高分子ゲルに量子線を照射することにより、生分解性、生体親和性を持つナノゲルを調製することを試み、動的光散乱法ならびに超音波共鳴法を用いてその生成過程について追跡した。特に、本発表ではナノゲルの生成過程を、吸収線量、溶液のpHと平均粒子径の関係から検討した。