抄録
今春スタートした福井大学大学院原子力・エネルギー安全専攻では安全の専門家にはある特定分野についての深い知識を有することによりなれるわけではなく,少し浅くとも広範囲の技術情報を取捨選択し,統合できるような訓練を受けて初めてなれると考えられることを背景に「原子力危機管理工学」を必修講義として設定した.本講義では各研究分野から5つのテーマを提供し,これについてディベート形式で議論を行うことによりまずは安全に関する広範囲の知識と考え方(立場)を身につけさせている.今回の講演ではその概要を紹介する.