抄録
中性子線では放射線荷重係数はエネルギーによって細かく異なっている。正確に中性子の実効線量を評価するには、エネルギー毎のフルエンスの測定が必要である。そこで、3層構造の検出器が提案された[1]。構造は、最外層と中層にはLi-6ガラスシンチレータ (GS)を、中心には液体シンチレータ (LS)を配置し、最外層では熱中性子線_から_低速中性子線を測定、中層では中速中性子線を、中心の液体シンチレータでは速中性子線を主に測定する。本発表では、2004春の年会[2]の続きとして、実験体系の遮蔽の方法を見直し、GSの測定を続けた。新たにLSのn-γ弁別を行い、スペクトルアンフォールディングを行い、GSとLSの測定値から線量評価を試みる。[1]Hiroo Sato, Yoichi Sakuma; IRPA-10(2002), P-3b-165.[2]山村直史等:日本原子力学会2004春の年会 J32