IAEA保障措置環境試料分析技術のうち、試料中の全ウランとプルトニウムの同位体を測定するバルク分析に係る技術開発を進めてきた。原研ではより強力な保障措置分析手法を確立するために、新たに環境試料採取用の低ウラン含有スワイプ材を試作し、このスワイプ材を使用し低いプロセスブランクを維持した分析手法を検討した。試作したスワイプ材は含有ウラン量として、従来品の約1/100にウランを低減でき、拭取り性能は従来品とほぼ同程度であること、スワイプ材の化学処理方法も従来と同様の手法が適用できることを確認した。また、低いプロセスブランクで迅速かつ簡略な化学処理方法として、遠心力で通液するイオン交換法について検討した。