抄録
東大原子力専攻においては、逆コンプトン散乱単色X線源にX-band(11.424GHz)3.5-cell熱陰極高周波電子銃を採用している。これまでに、高電界試験とビーム発生試験を実施し、ビーム発生を実証した。この試験を通じ、実用化に向けて開発コストの低減が必要であり、加速空洞の加工精度を最適化することが求められている。また、今後のシステム拡張を見据えて、電子銃の周辺構造をシンプルなものにすることも同時に検討が必要である。空洞内電磁場、ビームの特性に関してのシミュレーションから電子ビーム発生に必要な空洞加工精度を見積もった。また、ビーム収束系に関する構造の検討を行った。