抄録
タングステン薄板を重水素プラズマに曝しながら、表面近傍の重水素の濃度分布を核反応法で測定した。測定した重水素は全て溶解していると考え、物質収支から、プラズマ側表面における重水素の再結合定数を求めた結果、428K~654Kの温度範囲では10-26~10-23cm4s-1であった。一方、核反応法と同時に測定した重水素の透過量からプラズマと反対側表面の再結合定数を推定すると10-27 cm4s-1以下であった。反対側と比べてプラズマ側の再結合定数が大きいのは、プラズマに曝されることによって表面が清浄になるためであると考えられる。