日本原子力学会 年会・大会予稿集
2009年春の年会
セッションID: I54
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ヨウ素129
環境中のヨウ素分析のためのハロゲンを含有しない試薬を用いたヨウ素抽出法の検討
*窪田 卓見太田 朋子天野 光鈴木 崇史松崎 浩之馬原 保典
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キーワード: I-129, AMS, 環境試料, I-126, LINAC
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抄録
ヨウ素の同位体比分析(I-129/I-127)を行う際には、大気圏核実験および再処理工場由来の高い同位体比のヨウ素が大気中に放出されたこと、さらにヨウ素の化学的挙動(揮発性・吸着性)により思いがけない試料の汚染が起きることに注意する必要がある。ヨウ素の分析を行った最初の結果より、先行研究例と比較して、抽出処理において試料が汚染することが分かった。この原因を抽出処理に用いたハロゲンを含有する試薬に由来するものと仮定して、ハロゲンを含有しない試薬によるヨウ素の抽出法の検討を行った。 抽出法の検討には、測定の容易さからI-126のガンマ放射能を用いた。このI-126は安定ヨウ素(I-127)に高エネルギー光子を京大炉電子ライナックにおいて照射し生成した。 ヨウ素回収率が90%程度となる抽出法を用いて、NaI(試薬)、かん水試料のヨウ素同位体比を分析した結果、先行研究で報告された値を得ることができた。
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© 2009 一般社団法人 日本原子力学会
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