抄録
ダイヤモンドは熱伝導率や電荷キャリア移動度の高さ、耐熱性、耐放射線性から過酷な環境における放射線検出器への応用が期待されている。しかしダイヤモンド結晶中の構造欠陥や不純物による電荷キャリア捕獲準位は放射線検出器としての動作を妨げる。そのため結晶中の電荷キャリア捕獲準位とその濃度を評価し、結晶合成に反映させることが必要とされている。本研究では紫外光による積極的電荷捕獲と光I-V測定を用い、CVD合成ダイヤモンド中の構造欠陥や不純物による電荷キャリア捕獲準位の評価を試み、試料ごとの特性の差異を観測することに成功した。