抄録
2030年運開始を目指す次世代軽水炉では、使用済み燃料体数の大幅削減と燃料サイクルコストの低減、稼働率向上を同時に実現するために高燃焼度燃料・長期サイクル運転が実現できるウラン濃縮度5wt%を超える高燃焼度燃料の導入を計画している。2008年度から本格的な開発を開始し、昨年度までに燃料サイクル全般の技術課題に関する課題と対応策の確認、燃料サイクル全般のコストメリットの確認を行い、開発可能との見通しを得た。これらの結果について3件シリーズ発表を行う。本発表はその1件目の全体概要であり、報告は、次世代炉高燃焼度燃料(5wt%超燃料)の開発意義、実用化シナリオ等について、を予定している。