抄録
東芝が開発を進めている4S炉の蒸気発生器は、安全・信頼性向上及びコンパクト性達成のためヘリカルコイル型組網線入り二重管を採用している。この蒸気発生器は特有のリーク検出可能なシステム構造を有しているため、伝熱管長尺化技術は約0.4mmの組み網線層を閉塞せずに内管及び外管を溶接する技術が必須であり、そのためこのコンセプトの実用化が困難であった。しかし、この課題に対し、組み網線層を閉塞せずに内管及び外管を溶接する技術・機器開発を行い、且つヘリカルコイル加工後もその必要伝熱特性、適正硬度を有することを確認した。さらに、連絡管部とヘリカル加工部の内管溶接のための位置決め装置を製作し、目視できない状況下での内管溶接技術を開発した。