抄録
PWR1次冷却材模擬環境下におけるステンレス鋼溶接金属部とステンレス鋳鋼のき裂進展挙動は、酸素添加条件では有意なき裂進展が観察されるが、水素添加条件では有意なき裂進展が観察されず、明らかな電位依存性があることを既に報告した。また前報では、これら材料中のフェライト相の高温腐食挙動にも、電位依存性があることを報告した。加えて、き裂進展試験中に酸素添加条件から水素添加条件に変更し、実施したき裂進展結果、水素添加条件で、き裂が停滞することを確認した。本報告では、主要なき裂進展経路である粒界性状等、材料特性の観点での検討結果等を、316および304組成でCr濃度を20%に調整し、フェライト相を含有させたモデル合金の結果も含めて報告する。