抄録
フェリ磁性を示す強磁性体であるニッケルフェライトは有機物が付着することで、電気抵抗率や磁化特性が変化するという報告がある。本研究では磁化特性の変化がどのようなメカニズムで起きているかを調べるために粒径が6nm程度の市販のニッケルフェライトナノ粒子対し、様々な有機物を付着させた際の飽和磁化の変化を測定した。その結果、極性の強い有機物では2~3_%_程度の磁化の変化しか確認できなかったが、ギ酸では8.6_%_の磁化変化が確認された。これらの実験結果より、磁化変化は単に極性のみに依存しているのではなく、他の要因にも依存していることが判明した。