抄録
電子ビーム誘起超高速反応の研究のために、フェムト秒パルスラジオリシスを開発している。フェムト秒領域での時間分解能の向上には、サンプル中での電子と分析光の間の速度差に起因した時間分解能の劣化の問題を解決することが本質的に重要である。等価速度分光法では、電子パルスは光パルスと重なって試料中を伝搬するように進行方向に対して回転させる。これまでパルス圧縮とパルス回転の両立は困難だった。しかし、電子ビーム縦横変調法により、パルス圧縮とパルス回転の両立に成功した。電子ビームを650 fs へパルス圧縮しながら18 - 46 度の範囲で回転した。この成功により6.4 psに留まっていた等価速度分光法パルスラジオリシスの時間分解能は、1.2psまで向上した。