抄録
ナトリウム冷却高速炉の蒸気発生器の伝熱管破損にともなう水リーク検出はナトリウム-水反応の早期収束による伝熱管破損伝播防止の観点から重要である。音響計は検出時間が短い検出器として従来からも検討対象とされているが開発実績の調査の結果主要な課題は蒸気発生器運転ノイズとリーク音の分離であることが明らかになった。本研究ではフェイズドアレイ方式により検出器に対する音源の角度分布を分析することにより運転ノイズとリーク音の分離することを提案している。今回は水試験において伝熱管群を超えて到達するリーク音を模擬し音源の角度方向の分布を測定し本手法の基本原理を確認した。