抄録
東日本大震災で被災した福島第一原子力発電所では作業員の放射線被ばくリスクの高い環境での画像監視や放射線測定にクローラ型ロボットが用いられている。クローラ型ロボットは段差や階段を走破することができるが、ガレキのあるルートでは移動困難な場合もある。本発表ではこのような課題に対応可能なロボットとして開発した4脚ロボットの平地歩行、段差歩行の基本運動特性について、胴体傾斜に応じて脚の接地位置を制御するバランス制御手法と段差歩行時に脚先の地面への接触を検知して姿勢を安定させる制御手法を開発した。シミュレーションと実機試験により1km/hでの平地歩行および120mm高さの段差歩行を行なった結果について報告する。