EBR-II廃材を用いたオーステナイト鋼の照射劣化非破壊診断・予測手法の開発

（5）低積層欠陥エネルギー金属の照射硬化予測モデルに関する検討

抄録

本報では、積層欠陥エネルギー(SFE)が極めて低いFCC金属であるオーステナイト鋼のスエリング発生下における照射硬化予測モデル構築のため、SFEのみを変えた7つの原子間ポテンシャルを用いて、転位とボイドの相互作用に関する解析を行った。特にSFEの相違によって挙動が大きく異なると考えられる刃状転位の上昇運動と螺旋転位の交差すべりに注目し、解析を行った。これを基に非破壊検査で得られる信号から照射硬化を予測する手法のための検討を行った。