抄録
福島第一原子力発電所事故では放射性核種を含むたまり水(滞留水)が大量に発生し、その処理が進められている。水処理により発生したセシウム吸着剤、スラッジ等の処理・処分方策の検討のためには放射能データの取得が必要であるが、スラッジ等の放射能レベルが非常に高く直接分析が困難であり、処理前後の水(処理水)から間接的にスラッジ等の放射能データの評価を行う計画である。原子力機構では、低レベルの研究施設等廃棄物を対象とした放射化学分析フローをこれまでに確立していたが、滞留水等は研究施設等廃棄物と異なり、特にSr-90やCs-137の核種組成比が高いため、そのまま適用することはできない。そこで本検討では、Sr-90やCs-137など妨害核種を除去する操作を加えた新たなH-3、C-14、Ni-59、Ni-63分析フローを構築し、滞留水等への適用性を確認した。