抄録
原子炉の安全性向上、信頼回復のため短半減期核種が分析可能で常時監視可能な炉水オンラインモニタを開発している。
現在、BWRの炉心健全性などを確認するため、原子炉水中の放射性核種の監視が炉水採取により行われている。
採取された炉水は妨害となる短半減期核種を減衰させるため、一定時間経過後分析される。
炉水オンラインモニタでは、今まで測定していなかった短半減期核種を測定対象に追加することで燃料破損の早期発見が可能となる。
また、常時監視により手分析が不要となり、作業者の被曝低減を図ることができる。
オンライモニタの方法として、カスケード放射されたガンマ線を2つの検出器で同時計数し、エネルギーと時間で弁別する手法を適用した。
基本性能確認のため、Ge半導体検出器、NaIシンチレータ、LaBr3シンチレータを用いた実験を実施し、検出器単体での測定に対し高いS/Nが得られることを確認した。