Pu取扱い施設では一般にα線ダストモニタによって空気汚染の連続監視を行っている。本計測ではPu由来の5.5MeVα線とバックグラウンドであるRn子孫核種由来の7.7MeVを中心とするα線とを弁別する必要があり、Si表面障壁型半導体検出器が一般に使用される。しかし耐久性、耐ノイズ性に問題があるためJAEAの井崎らはZnS:Agシンチレータを代替とするモニタを開発した。本研究ではZnSに代わり、高エネルギー分解能をもつGd2Si2O7:Ce(GPS:Ce)シンチレータを粉砕、ガラス基板上に固定、機械研磨することでエネルギー分解能を維持したまま大面積化する事に成功した。今回、施設で使用されている紙フィルターを使用し、ダストモニタとしての適用試験を行った。その結果、エネルギー弁別性能の指標であるRn子孫核種除去率をZnS:Agシンチレータと比較して20%程度向上できる見込みを得た。