抄録
放射性物質輸送については、IAEA の放射性物質安全輸送規則に基づき安全が確保されているが、2011年1月には、核物質防護ガイドラインの改定版(INFCIRC/225/Rev.5)が出版され、核セキュリティの観点から輸送時のセキュリティ対策も重要視されている。
本研究では、核燃料物質海上輸送時の脆弱性評価手法の確立に必要な事項を明らかするため、米国サンディア国立研究所(SNL)の脆弱性評価手法、米国国務省の化学プラントに対する脆弱性評価手法、海事分野の保安評価手法(国際海事機関等の国際規則等における保安対策チェックリスト)について調査を実施し、輸送の脆弱性評価におけるタイムライン解析のパラメータ設定の重要性、及び日本の実情も考慮可能な汎用性のある脆弱性評価手法の必要性を明らかにした。さらに、これらの検討結果を踏まえ、核燃料物質海上輸送時の脆弱性評価手法のあり方について提案を行った。
なお、本研究は、文部科学省原子力基礎基盤戦略研究イニシアティブにより実施された「我が国の核燃料物質海上輸送時の脆弱性評価手法に関する研究」の成果である。