抄録
東日本大震災後、東京電力福島第一発電所の原子炉内燃料の冷却では通常の純水が十分調達出来ず、海水等が冷却に使用された。
海水成分には塩分としてNaClの他、MgCl、MgSO4、CaSO4等が含まれているが、これら海水成分が燃料被覆管に生成する酸化膜の性状に及ぼす影響について評価した報告は少ない。
そのため本研究ではZry-2被覆管の表面に実際の海水およびNaCl水溶液を塗布、乾燥させた後、Ar+O2雰囲気および水蒸気中で酸化試験を行い、それぞれの条件で生成した酸化膜の性状について分析した結果を報告する。