抄録
原子力発電設備における補強板付きT字配管の補強板下の減肉に対して、現在のところ精度確認が十分になされた検査方法が存在せず、検査方法の開発と評価が求められている。本研究においては、SH0波EMATを用いて、補強板下の減肉の検出と評価の可能性を検討した。プローブの配置、試験条件を検討し、補強板溶接試験体における減肉を測定するとともに、超音波伝播シミュレーション等のモデル計算を行い、深さの定量的な評価法を検討した。さらに、検出および評価能力を評価するとともに、減肉検査と減肉予測との融合の観点から課題を整理した。