抄録
発電所の廃炉で多量の廃棄物が発生する。その中にα線を放出する核燃料物質が含まれる場合、廃棄物の保管費用が増大する。そのため、廃棄物の中からα放出核種が付着した廃棄物(α廃棄物)を識別し・分別する必要がある。従来はα廃棄物をスクリーニングするために検出器を測定対象に約5mmまで接近させる必要があった。多量かつ形状も様々な廃棄物に対しスクリーニングを容易に実施するためにα核種を遠隔で計測することが有効である。
遠隔計測を実現するためα線により励起された窒素の発光を計測する手法を開発した。試験・評価した結果、約1mの距離で十分なS/Nが得られることを確認できた。