日本エイズ学会誌
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近畿ブロック拠点病院におけるHIV/AIDS受療者の居住地, 紹介元と転院先
川戸 美由紀橋本 修二古金 秀樹下司 有加織田 幸子白阪 琢磨
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2006 年 8 巻 1 号 p. 34-40

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抄録
目的: 近畿ブロック拠点病院におけるHIV/AIDS受療者の居住地, 紹介元と転院先について検討した.
対象および方法: 独立行政法人国立病院機構大阪医療センターにおける1999年-2003年のHIV/AIDS初診患者420人について, 居住地, 紹介元と転院先の所在地などを得た. 居住地別に, 紹介の有無と紹介元の所在地, 2004年末における転院の有無と転院先の所在地などについて集計した. 居住地は大阪府, 近畿ブロック (大阪府を除く), その他の3つに区分した.
結果: 居住地は大阪府が70%, 近畿ブロック (大阪府を除く) が25%, その他が5%であった. 他医療機関からの紹介ありは96%であり, その内訳は, 一般病院からの紹介が53%, 拠点病院からの紹介が28%であった. 全対象者において, 転院が13%, 受療継続が77%, 死亡が5%であった. 居住地が大阪府と比較して, 近畿ブロック (大阪府を除く) では, 拠点病院からの紹介が多く, 居住府県への転院が多かった.
結論: 近畿ブロック拠点病院には, 近畿ブロック全体に居住するHIV/AIDS受療者が集まっていた. 拠点病院からブロック拠点病院への紹介, および, ブロック拠点病院から居住地の病院への転院がかなり見られた.
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