抄録
本報では、CCDカメラとデジタルプロジェクタを用いて、安価で簡単に使用できる3次元計測装置の開発を目指した。このような装置では従来、カメラとプロジェクタを固定し、その位置関係をキャリブレーションによって、あらかじめ明らかにしておく必要があった。しかし、計測環境によっては、カメラとプロジェクタを固定して設置しておくの現実的ではなく、利便性に欠ける場面が多々ある。そこで、カメラとプロジェクタの位置を固定せずに、計測時に計測環境に応じて適切に設置し、簡単にキャリブレーションできる手法を提案する。また、実機による実験を行い、精度や安定性の評価を行ったところ、本手法が十分に実用的であることが確認できた。