抄録
本報告では、先ず博物館・美術館の収蔵品の現状について概観し、それらの本質的な性質や収集・展示に関する考え方を整理する。次に収蔵品の性質や収集・展示に関する考え方が、情報メディアの性質や文書管理の考え方に類似していることを示し、収蔵品と情報メディア・文書管理との対応付けを行い、収蔵品にISO9000の品質管理アーキテクチャの適用試みる。さらに情報メディアの対称性との対応を参考に、収蔵品のデジタル化に関する方法論を述べ、関連するメタデータのあり方を考察するとともに複雑化した現状のメタデータの標準化動向を紹介する。最後にこれらのメタデータを整理統合する考え方を考察する。