抄録
近年,コンピュータグラフィックス(CG) を用いたリアルな画像が広い分野で利用されるようになっている.CG を用いた画像生成において,鏡,車体などに物体が映り込むといった鏡面反射による映り込みを表示することで,よりリアルな画像を生成することができる.そのため,映り込みを表示する研究は数多く行われているが,その複雑さゆえに計算コストが高いという欠点がある.一方,近年,グラフィックスハードウェアの高性能化が急速に進んでおり,これを利用したリアルな画像を高速に生成する研究が盛んに行われている.そこで,本研究ではグラフィックスハードウェアのテクスチャマッピング手法を用いて,反射分布を考慮した鏡面反射による映り込みを高速にレンダリングする手法を提案する.さらに,鏡面反射物体の表面において部分ごとの反射分布の違いを表現することを目指す.