抄録
本研究では、構造型のインペインティングの違和感を軽減させる手法について検討した。構造型は古典的な方式ながら、欠損が広範囲・高密度に分布している画像にも適用できるという汎用性に優れた面がある。しかしながら、構造型は補完精度が比較的低く、見た目に大きな違和感を生じる。本研究ではその違和感を低減させる手法を提案する。本手法の概要は、構造型で補完した画像を平滑化し、ソース領域から類似画素を探索・その画素を補完するという手順になる。実験では目視での評価と、RMSEによる定量的評価を行った。その結果、RMSEの悪化を抑えつつ、補完領域の違和感は大きく軽減させることができた。