抄録
企業がテレワークを行う従業員の勤怠管理を目的として,Webカメラを用いてPCで作業する従業員の作業時間を計測する手法を提案した.Webカメラで従業員の作業状況を監視する場合,オンライン会議では複数人が同時にWebカメラの画角内に写ることが考えられ,それぞれの顔が小さく見えることや横を向くことが多いため,通常の顔認識技術を適用することは困難である.提案手法では,ユーザに対して1分間に1フレームを撮影し,肌を認識した白黒二値画像を生成する.そして,その画像をラン数を利用し,画像内に映っている作業者のごとに作業中か休憩中かを判別する.作業時間は,作業中と判別された連続フレームをカウントし1分単位で計測される.本研究では, 1つのWebカメラでオンライン会議を行なっている4人の作業者を対象に提案手法を適用し,作業中か休憩中の判別精度を検証する実験を行った結果,再現率・適合率は100%となり,提案手法により測定された作業時間と実作業時間を誤差なく計測することができた.