画像電子学会年次大会予稿集
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Print ISSN : 2436-4371
2022 画像電子学会 第50回年次大会予稿集
セッションID: G2-2
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治療前後のCT画像を用いた肝細胞がん同一がん部の認識
*ジョンソン ジョージェフ阿部 孝司波部 斉兵頭 朋子上嶋 一臣工藤 正俊石井 一成
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会議録・要旨集 認証あり

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抄録
本稿では,腹部CT画像を対象に肝細胞がんの治療効果を定量的に測定することを目的として,がん患者に対し経過観察前後のCT画像に現れている同一がん陰影領域を認識する手法を提案した.肝細胞がんの患者に薬を投与し効果が現れると,治療前に比べ治療後のがん部は縮小し,その濃度も減弱する. このように,治療前後でがん部の状態をCT画像で比較するには,治療前後のCT画像で同一のがん部を認識する必要があるが,治療前後で撮影日が異なるため,治療前後のCT画像で肝臓領域や領域内陰影の形状は全く同じにはならない.提案手法では,肝臓領域に輪郭補正を行い,肝臓周囲に10個の特徴点を均等に配置し,それぞれのがん部に対しそれぞれの特徴点との距離を測定し肝臓領域内におけるがん部の位置を求め,治療前後のCT画像で同一の場所にがん部があるか認識する.実験では,がん患者12名の治療前,治療後1回目,治療後2回目のCT画像を用いて提案手法の精度を目視評価した.治療前後での同一がん部は合計325組あり,323組の認識に成功した.
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© 2022 一般社団法人 画像電子学会
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