日本建築学会論文報告集
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各種復元力特性をもつ 1 自由度系の累積塑性変形と耐震安全性
松島 豊
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1980 年 291 巻 p. 27-32

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抄録
5つの異なる復元力特性をもつ1自由度系に定常ホワイトノイズが作用したときのランダム応答を考察し, 無次元累積塑性変形λの期待値λ^^-と標準偏差σ_λの数式表現を得た。付随的に, 速度の無次元標準偏差η_χと見かけの減衰定数hも求められた。λ^^-は無次元入力レベルξと無次元時間τの積に比例し, σ_λは近似的にξ√<τ>に比例する。比例定数の値は, 各復元力特性に特有である。λの変動係数σ_λは, バイリニア型, 中位のスリップ型, 純粋なスリップ型, 原点指向型, 進行するスリップ型の順に大きい。λを安全の尺度と考えたときの, 信頼性関数R(λ)を, 定常応答に基づくλ^^-とσ_λを使って, 近似的に評価した。R(λ)はξ/λとτに関する単調減少関数になり, その値は, バイリニア型, 中位のスリップ型, 純粋なスリップ型, 原点指向型の順に小さくなるが, 進行するスリップ型は特異なパターンを示す。
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© 1980 一般社団法人日本建築学会
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