抄録
本報では, 3次元部材または3次元骨組に対して一般化硬化ヒンジ法の適用を計るに際し, 各一般化応力方向の硬化特性の違いを考慮した一般化硬化ヒンジ法を提案した。その手法によれば, 部材を統一して取扱うことが可能となる。そして, 筋違材, 曲げ材, 単純な2次元骨組の解析への適用例を示した。限られた範囲内ではあるが, 実験結果やCDC法による解析結果と良い一致が全体的な応答および局所的な応答で認められ, 本手法による一般化硬化ヒンジ法の有用性が1次元部材, 2次元骨組に対して確かめられた。また, この手法により, 複合応力下での力学挙動を単純応力下での部材の力学挙動によって数値解析的に把握することが可能である。よって, 単純応力下での部材の力学挙動を定量化することの重要性が指摘される。