鐵筋コンクリート構造ラーメン或は通しガセツトを有する鐵骨構造ラーメンが接合部に剛な區域を有することは既に知られた處である。筆者は豫て剛域を有するラーメンが水平力を受くる時の略算法を研究して居たが、此の程一應の案を得たので茲に報告する次第である。 本文は建築學會鐵筋コンクリート構造計算規準中の略算法と同様の方針よりなるもので、その方法を第1章に述べた。計算方法は適當な補正を施した梁の剛比を考へ、柱の剪斷力を算出し、又普通ラーメンの圖表を用ひて柱の反曲點を算出して曲げモーメントを求めんとするものである。 第2章に於ては略算法の根據を説明し、第3章に於てはその誤差を述べたものである。