ビール大麦の主要品種や育成系統の交配両親名と新旧名をPrologを用いてデータベース化した.また家系図の作成や祖先数の検索,近縁係数の計算などを行った.福岡県農業総合試験場で育成した51品種の時代推移をみると,当初の育成品種に比較して今日の品種では3~4倍の数の品種が親として寄与しており,また導入品種であるゴールデンメロンからの世代数は8~10代へとなっていた.しかし外来遺伝子は少なく,現在の品種は10~14程度の元々の品種からなっており,ゴールデンメロンとの近縁係数は40~50%であり,極めて狭い範囲での遺伝子源で交配・選抜がなされてきたことがデータベースからの解析でわかった.