抄録
本研究は農業作業日誌の記録作業の軽減と分析内容の改善を目的としてGPS (Global Positioning System)を利用した作業記録自動化システムを検討した.本報告ではシステムの基本的考え方の検討とGPSの測位精度の確認を行い本システムの可能性を検討した.作業内容の自動記録法はGPSで求めた作業位置,時間からあらかじめ用意した圃場・作付・作物別作業データを参照・推論することで可能である.GPSの測位制度の改善のため相対測位法で誤差修正を行うトランスロケーション方式の採用により圃場内の作業位置認識に利用できる精度が得られることを確認した.システム構成の検討と測位精度の確認から本研究でめざす農作業記録の自動化の開発方向が明らかになった.