抄録
(要旨)岡山市では、バブル期以前において都心周辺部でも分譲マンションがある程度供給されていた。しかし、1980年代末期にはバブル経済の予兆がみられ、都心部や都心周辺部の地価高騰が生じる中で、家族向けの分譲マンションは市街地周辺の農用地付近で供給され始め、都心周辺部では高額なワンルームマンションの供給が圧倒的になった。バブル崩壊後は、地価下落が進む環境の下、家族向けの分譲マンションが再び都心方向を指向し始めた。同時に市街地周辺の野応用地付近では、廉価な分譲マンションの供給が継続しており、住宅市場の多様化を見ることができる。