多雪流域では降雪や積雪、融雪が流域に大きな影響を与え、降雪や積雪に伴なう暖候期とは異なる水環境特性が見られる。筆者らは魚野川流域において2009年4月から、信濃川支流の魚野川と周辺地域を対象として、継続的な水文観測を行なっており、暖候期の水質や寒候期の水質について検討を加えてきた。しかし、積雪期間中や融雪時の河川水質や流量変化の動態を正確に把握するためには、流域内における積雪調査も重要になる。 本研究では、2009年12月から週1回、流域の河川水質調査と同時に行った積雪調査結果を報告し、積雪・融雪期の河川水質との関連性をみた。