抄録
2009年末に拡充整備された立正大学熊谷キャンパス露場における2010年元旦~2012年6月末日の観測結果を解析して,当地の日射と温度の日変化位相差temperature phase lagについて検討した.10分間隔の日射量時系列は,晴天でスムーズに繋がっている場合より,曇天の影響で10分ごとに乱高下する場合の方が圧倒的に多く,24時間連続した快晴日の出現確率は4ヶ月間で1日程度に過ぎない.合成された日変化曲線には,大きな経年変化は認められず,平均的には,晴天日の典型例と同程度,2.5~3時間の温度位相差temperature phase lagが存在することが示唆された.