抄録
近年,インターネットの普及したことにより,研究者の情報発信の方法に新たな経路が加わった.紙の制約が無くなり,比較的安価で簡単に大量のデータを加工することが可能となった.これは,従来とは異なった形での情報発信方法を生み出す.さらに,研究者と社会との関係性をも変えるきっかけになると思われる.インターネットというツールは,研究者による学術情報の一方向的な発信という形を大きく変え,双方向のコミュニケーションの場を提供することになるだろう.伝統的に学術情報の発信を支えてきた学会における,インターネットを用いた学術情報発信の現状について,概観する.