日本地理学会発表要旨集
2014年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 823
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発表要旨
参拝行動からみたニュータウン地区の特性
常総市内守谷町きぬの里を事例として
*卯田 卓矢矢ケ﨑 太洋石坂 愛上野 李佳子松井 圭介
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抄録

 初詣や初宮、七五三などの年中行事・人生儀礼を通じた地域の社寺との関わりは、日本人の宗教的行動の一つとして位置づけられる。この行動に関しては、主に宗教社会学において各種の宗教意識調査を用いた経年的分析が行われてきた。ただ、既往の研究では日本人全般を分析対象とする傾向が強く、特定の地域に視点を置いた考察は十分ではない。特に、農村部とは異なり地域の社寺との関係が希薄な居住者が多く存在するニュータウン地区については、現代日本の宗教的行動と地域との関係を検討する上で重要な対象地域であるが、これまで本格的に論じられることはなかった。一方、宗教地理学では、特定の宗教の地域受容過程や信仰圏を主なるテーマとしており、地域住民の宗教行動(参拝行動)に主眼を置いた研究は行われていない。
 以上を踏まえ、本研究ではニュータウン地区を対象に、住民の年中行事(初詣)および人生儀礼(初宮、七五三、厄除け)をめぐる参拝行動と地域との関係について検討することを目的とする。対象地域のきぬの里は常総市の南西部に位置し、常総ニュータウンの一部として1990年後半ごろより開発が行われた。

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© 2014 公益社団法人 日本地理学会
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