日本地理学会発表要旨集
2015年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: 615
会議情報

発表要旨
モンゴルのゾドリスク評価のための家畜モデルの開発
*立入 郁篠田 雅人
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
モンゴルでは歴史的に干ばつ・ゾド(寒雪害)が繰り返し、その都度大きな被害を出してきた。その際、被害の指標として通常用いられるのは家畜死数あるいは同死亡率である。ゾド時の家畜の死亡要因については詳しい調査結果は無く、伝染病などの疾病の影響も無視できないとの意見もあるが、一義的には干ばつによる牧草バイオマス低下や、冬季の気象条件(積雪深、気温、風速など)による牧草へのアクセスの困難化による餓死・衰弱死が多数を占めると考えられる。  本研究では、牧草採食によるエネルギー供給と気象条件等によるエネルギー消費から家畜の体重の変化を計算するプロセスモデルを構築し、体重が低くなった場合に死亡する、という仮定の下に家畜の死亡を予測するモデルを構築した。これを用いて、ゾドリスクモニタリングや同予測に役立てていきたいと考えている。
著者関連情報
© 2015 公益社団法人 日本地理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top