抄録
厚生労働省は、基幹病院までのアクセスを考慮した医療圏の再設定を検討する指針を出した。そこで本研究では、沖縄県那覇市を事例として、救急告示病院に指定されている医療機関への アクセシビリティを考慮した医療マップを作成した。まず、地理情報システム(GIS)を用いて将来 推計メッシュ人口の重心から当該病院までのODコストマトリクスを作成し、救命率を示す指標カーラーの救命曲線に即した3分、10分、30分圏域に基づく医療機関へのアクセシビリティを計算した。アクセシビリティの計算においては、目的地から離れるに従って重み付けをしていくGravity Based Methodology (GBM)手法を用いた。次に、各アクセシビリティに基づく医療マップを作成し、その有 用性を検討した。