日本地理学会発表要旨集
2016年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: S0404
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要旨
阿蘇における農村整備計画に対する地域住民の合意形成
*町田 怜子
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抄録

阿蘇は巨大カルデラと多様な火山地形による雄大な景観、そして、火山地形の中で営む人々の暮らしや文化が評価され、世界ジオパークに認定された。
南阿蘇地域には南郷谷西部白川沿岸の河岸段丘が阿蘇ジオサイトとなっている。しかし、効率化を図る農村整備が着手され、景観や生物多様性への影響が指摘されている。そこで、本研究では、南阿蘇村のジオパークとしての地域資源である白川とその周辺の水田や草原等を保全し、地域住民が地域資源の保全に対する合意形成を図るため、2つの研究目的を設けた。
一つ目は南阿蘇村を構成する景観構造を明らかにし、自然環境や景観に関する既存の法律や政策を整理することにより、景観面からみた南阿蘇村の地区レベルから地域資源の保全方策及び活用のあり方を考察した。
2つ目の研究目的として、地域住民の間で、南阿蘇の農村景観における地域資源の保全に対する合意形成を図るため、子ども達に、地域の暮らしや生物多様性を学習テーマとした「環境学習」を実施し今後の課題を考察した。

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© 2016 公益社団法人 日本地理学会
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