日本地理学会発表要旨集
2017年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: S604
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発表要旨
ビッグデータにみる訪日外国人旅行者の空間構造
*杜 国慶
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抄録

米国における外国人旅行者の行動パターンを研究したHwang, Gretzel and Fesenmaier(2006)は、出発地の違いが行動空間の差異に影響を及ぼしていること指摘する。したがって、出発国・地域によって日本での行動と訪問地が異なると予想できる。しかし、観光者とくにインバウンド観光者においては、どの国も統計データが少ないことが研究の支障となり、早くから指摘されてきた問題でもあるが、解決策が少なかった(Pearce、1995)。 近年、スマートフォンの普及とアプリケーション(APP)の発達に伴い、より数多くの利用者の行動を迅速かつ正確に把握することが可能となる。本研究は、株式会社ナビタイムジャパンの日本観光APPにより利用者の同意のもと取得したGPSデータを利用し、国籍・地域による差異と都道府県間流動、市町村間移動ネットワークに着目して外国人訪問者の空間構造を解明する。 本研究に使用するデータは2015年4月1日から30日までの間に測定されたものである。調査協力者数は5,868人で、有効回答者数は5,826人となる。調査協力者全体の5%に満たない国は国籍が公表されず,大陸や地理的まとまりで集計されている。

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