抄録
日本の四大公害のうち、四日市コンビナートからの大気汚染物質による四日市ぜんそく(四日市公害)は、健康被害や生態系へ甚大な被害をもたらした。四日市公害は、大気汚染だけでなく、伊勢湾の異臭魚問題に代表される水質汚濁も引き起こしたため、人間(生態系)—自然(環境)との持続可能な社会システム創出を問う大命題でもある。
2017年は、四日市公害訴訟判決45周年となることから、四日市公害の発生メカニズム、生態系への影響、環境政策、持続可能な開発のための教育(ESD)、アジア諸国との国際環境協力について議論を深め、四日市公害の過去を知り、現在について考え、持続可能な社会創りを見据えた未来像の提案及びグローバル環境人材育成のため、本公開シンポジウムを開催する。