抄録
近年、中山間地域では高齢化問題が深刻な社会問題として位置づけられている。高齢化が進行すると、商店街の撤退による食の問題にとどまらず、日常の移動が困難になるなど、地域コミュニティの崩壊につながる。こうして高齢者が社会から孤立した状況が長く続くと、生きがいを喪失し、社会的に孤立するなど早急な対策が求められている。
本研究の目的は、典型的な中山間地域に位置する梼原町を対象として、当地に居住する地域住民の「いきがい」や「愛着」を世代別・家族構成別・地域別な特徴を抽出することである。中山間地域の高齢者の生きがい感の特徴を抽出することで、高齢者医療への応用を期待したい。