日本地理学会発表要旨集
2018年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 638
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発表要旨
大学生の生活行動の特性に関する考察
重慶大学城を事例として
*潘 瑞雪
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抄録
2000年代以降の中国では、都市化と教育産業の発展とが並行して推進され、都市近郊に「大学城」(中国における大学都市)が出現した。これにより、都市近郊では学生人口が急激に増加して、空間の変容を見ている。

 Smith(2002)は学生人口が特定地区へ集中することによってもたらされる都市の社会的、経済的、文化的及び空間的な変容を“studentification”と定義した。中国における大学城の出現もまた、一つのstudentificationを伴っていると考えられるが、それに関する研究はまだ不十分である。

 また、大学城に関する研究の多くは概観的な視点での研究にとどまり、大学城で生活している学生の視点からの研究が不足している。本稿では、学生の行動と都市空間の動態と結びつけて検討すべきとする中澤(2007)の示唆に基づき、大学城における大学生の生活行動の特性を明らかにすることによって、中国におけるstudentificationの特徴を検討する。
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