日本地理学会発表要旨集
2018年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 438
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発表要旨
四国南東部,安田川の完新世段丘
*植木 岳雪
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キーワード: 河成段丘, 編年, 完新世, 四国
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抄録
四国南東部,高知県室戸半島の安田川については,下流の平野ではMIS4から3に形成されたと考えられる2面の段丘が分布し,中流から上流の渓谷では4段の連続性の悪い段丘が分布する.上流の馬路村馬路において,現河床から約25 mの比高を持つ段丘上で掘削されたボーリングコアの深度129~135 cmのシルトと深度180~187 cmの砂のAMS 14C年代は完新世初頭であった.そのことから,安田川の上流では完新世初頭からの平均下刻速度は約4 mm/年であり,最終氷期の河床縦断面は現在よりも急勾配であったが,上流では侵食段丘が形成されていたことがわかった.
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