日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
咬合崩壊をコーヌステレスコープクラウン応用部分床義歯により再建した一例
本間 済
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2010 年 2 巻 4 号 p. 275-278

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抄録
症例の概要:患者は初診時年齢 78歳の女性で,咀嚼障害を主訴に来院した.ブリッジが装着されていたが齲蝕と歯周病がみられ,咬合が崩壊しており高度な動揺を認めた.そのため,コーヌステレスコープクラウン応用部分床義歯により咬合再建を行った.現在 5年経過しているが良好に経過している.
考察:上記補綴装置装着により,リジッドサポートによる二次固定効果,咬合平面の連続性による咬合性外傷の予防,易清掃性補綴装置による歯周疾患の予防が期待できた.
結論:コーヌス理論を基盤とした咬合再建法は咬合力支持の主体が歯根膜であること,プラークコントロールが容易であることなどから有効な方法である.
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© 2010 社団法人日本補綴歯科学会
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