図書館学会年報
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論文
三層構造モデルによる記述目録法と抄録・索引サービス書誌記述法との構造比較
一記述目録法の相対的位置づけを求めて─
谷口 祥一
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1993 年 39 巻 3 号 p. 97-118

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抄録

 本稿は記述目録法と抄録・索引サービスにおける書誌記述法との比較結果をまとめた続報である。まず,両書誌記述法における記述部と標目部との分離の有無について整理を行い,続いてこれら記述部と標目部の関係はそのままタイトルと著者名との関係として捉えられることを基点にして,記述目録法におけるタイトルと著者名との結合関係を検討した。その結果,両者の結合の背後には記述目録法特有の著作概念が存在し,それが基本記入方式とも相俟って結合を支えてきた構図を確認することができた。他方,抄録・牽引サービス書誌記述法ではそれに対応する著作概念が存在しない点を明らかにした。最後に,三層構造モデルを用いて両書誌記述法の構造およびこれら特性をまとめることを試みた。

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© 1993 日本図書館情報学会
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